実録、サイディング遮熱塗装(塗りつぶし)編 1

2020年8月15日

見積もり依頼のご連絡を受けて、当初、サイディングも色あせ、痛みが少ない(築10年)ので
おっちょこちょいの私は勝手にUVクリアーの見積もりを持参、
ところが施主さんの意向は色を変えたいとの事でした。
で・・・、
再度、見積りを提出その後、依頼の電話が来たお家です。(当店では見積もりを提出したら何があって
も此方からは一切連絡いたしません、理由は安っぽいセールスと勘違いされるからです。)
こちらの家の見積もり金額は70~80万ぐらいです。
では、これから本物の窯業系サイディング塗装改修工事をお見せしたいと思います。

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作業が外から見て分かるように必要のないところはネットを外してあります。
窯業系サイディングの最大の弱点はシーリング部分です。

塗装は、良い素材を気温や湿度、撹拌、オープンタイム等をしっかり考慮して重厚に仕上げれば持ちます。
ですので、此方の家で使うのは日本で一番グレードの高いオートンイクシードのシーリング材を手間を十分に掛けてふんだんに使います。(変性シリコン程度では年数が経つとまた切れてしまいますので…)
P1290217.jpg
上の写真にあるようにシーリングの痛み方で色々な情報が読み取れるのですが、話が長くなるのでやめて
基本的な話をすると、真ん中が切れているのが疲労線断(飛行機が墜落する金属疲労みたいなものです)
これは適正なシーリング材で肉厚が10ミリ確保されていれば奥の方はつながっているいることが多くさほど
危険ではありません。

問題はサイディングとシーリングが縁切れしている部分、※界面剥離という亀裂です。(向かって左端)
この現象が起きる原因は3つ、1つはプライマーの欠如、2つめはサイディング
の防水性能が落ちて接着部分に水が廻って剥離。3つめはシーリング材の選定ミスにより
躯体の動きにシーリング材が追順出来ないで剥離。
いずれにせよ奥まで切れている可能性が高く、いずれ近いうちに内部に水が入ります。
(内部に薄い防水紙やジョイナーがありますが、これは当てにできません。)
でも我々が見たときには、また別の見方もします。構造や環境等々含むいろいろ考慮。

下の写真は、一見わるそうに見えますが表面が切れているだけで中はさほど傷んでいませんので
心配いりません。
P1320170.jpg
P1320173.jpg
撤去した写真です。シール材の中は切れていません。弾性も十分にあります。
しいて言えばバック材を使用しているため肉厚10ミリが確保されていないのが
私的には気になるところです。
なぜ、この状態でバック材をつかうのか!?

P1320142.jpg
上の写真の指にねばついている状態は硬化不良という状態です。
2液のシーリング材を使う時に撹拌不良ないしは湿気が原因で10年経ってもいまだに硬化していません。
2液は安価なので一般的に多く使われるのですが事故が起きやすいです。
こちらの家で2か所この様なところがありました。
(このような事故の可能性をつぶす為に二液のシーリング材は使わない方が賢明です)

P1320162.jpg
シンナーできれいに拭き取ります。

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カッターで既存のシーリング材をひげを剃るような感じで全てそぎ落とし石膏部分を完全露出します。
非常に手間がかかる作業ですが、以前の写真の現場と違い防水が切れているので徹底的に削り
きれいにしないと年数がたって必ず縁切れを起こします。
(自分の痛い経験から)
理由はサイディングの断面(界面)と既存のシーリング材の密着が弱いためクサビとなるプライマーを
浸透させる為です。
P1320179.jpg
写真をみてお気付きの方もいるかと思いますが、作業の障害になる場合、縦樋をすべて切断して外しします。(必要ない場合は養生)
工事に入った家では雨樋の補修・清掃・勾配調整(無料)をしているのでお施主様はとても喜ばれます。

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