2階の外壁上塗りを仕上げた状態。
1階の外壁上塗りを仕上げた状態。
胴差(帯)を塗り上げたところです。外壁に紫色の附箋が付いているのは作業中に、
気が付いた後で見ても分からない小さな気になる所に、
目立つテープを付けておき最終点検の時に見落としを無くす為です。
使用する刷毛とネタです。仕上がりは刷毛筋を出さない為に、毛が柔かく腰のあるヤンオ、
ヤンスの混合毛を使用。
一番右の刷毛は十数年前にまとめ買いした伝統工芸技能士が作った刷毛、
同じはけでも毛のまとまり、含み、はき出しもよく、チリすべてが違います。
いまはもう手に入らないので貴重です。
塗料の小さな塊が作業をしていると出るので、ネットで5~6回濾過。
一斗缶は残ネタ入れで関係ありません、おいてあるだけ。
マスカーを直接貼っても良いのですが、下地が弱い場合マスカ―付属のテープの粘着が強すぎて
対象物を痛める可能性があるので、直貼りせず下地を痛めない3M養生用紙テープ(紫色)を一度下にはり、
その上にマスカーを貼るようにしています。
床は此れから水切り役物を塗るのでその部分だけはがし、あとは残しておきます。
おまけ話し、
いままで、外壁の塗装ばかり見て頂きましたが・・・、
一般の人が外壁塗装の仕上がりを見ても正直、上手なんだか下手なんだか
判断がつかないかと思います。
中には感性の優れた人がいて、比べなくても直観で感じとってしまう人もいますが・・・それは例外で
ふつうは分からなくて当たり前だと思います。
(だから営業会社や訪販が大手を振って乱立しているわけで)
では、だれでも見分けられる職人の腕の良し悪しのポイントはどこにあるのか?
実は、それは外壁では無く、これから紹介する付帯塗装の部分なのです。
外壁は凹凸のある面をローラーで塗るので誰が塗ってもさほど違いは分かりませんが
付帯部はツルツルした平らな部分が多いので、一切のゴマカシが効かない。
(刷毛筋やダレの痕を出さないために、ミクロの単位で同じ厚さで塗る。)
ですので、付帯の仕上がりを見れば職人の技量、修行の度合いが子供でも分かります。
そして、この部分の神経質なまでの繊細さや気遣いが、自分の作品を作りあげる上で
外壁やその他すべての作業に同じこだわりとなってつながっている事も事実です。
塗装は塗る技術だけでは無く、養生、洗浄、シーリング、ペーパー掛け、撹拌、希釈率・・・・
すべての作業(技術)が、きちっと出来て初めて良い仕上がりになります。
どれ一つ欠けても中途半端なものしか出来ません。
ご近所で塗装された家があったら見て頂ければ「なるほどなぁ」と分かるかと思いますので
後日写真をお見せしたいと思います。